049_フリーマーケット_600



リベカちゃんと、リサちゃんのお話。



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【解説】

夫婦や家族間にお金のやりとりはあまりない。

皿洗いをしたらいくらとか、相談にのってもらったからカウンセリング料いくらとか、
家事に対して月給が発生することもない。
「ちょっと帽子借りるね、レンタル代いくらだっけ?」
「今キャンペーン中だから一週間100円でいいよ」
みたいなやりとりみたことない。

明確に当番やルールを決めることもあるが、ほとんどが暗黙の了解、空気感、
その都度都度でギブアンドテイクで成り立っている。

夫が「交際期間から今までにお互いに使った金額を一回、精算しよう」みたいなこと言い出したら、
「はぁ?」っていう。

そんなことを事細かにきめていたら、今まで円滑にやれていたことが
急にややこしくなる。経理や税理士を雇わないといけなくなる。

でも、お金というものが見えないだけで、
これは経済活動ではないかというと、経済活動だと言えなくもない気がしなくもなくはない感じだ。

お金のやりとりはないとしても、
需要に対する供給と、供給に対する需要が生まれており、
トレードがあり、労働があり、そこには擬似社会的な活動がある。

それ“はほぼほぼ経済活動”であって、
しかし貨幣システムがからんでいないがために“経済活動”とは呼べない。

いや、ドラゴンボールは、全然ドラゴンボールが登場しなくなってからもドラゴンボールなんだから、
経済活動も、貨幣をまるきり使わなくても経済活動なんじゃないかと思うわけで。
お金を使用しないコミュニティーの内部でも、貨幣や商品を使わないトレード的役割は機能していて、相互に必要を満たすシステムは出来上がっている。

貨幣のシステムがあった方がいいか、ない方がいいか、
もちろんあった方がいい。

しかし、

貨幣システムを導入する方が楽か、しない方が楽か、
もちろんしない方が“仕事量的には”楽なのだ。

しかし、今の貨幣システムがあるが故に、人間はその機能の奴隷となってしまっている部分がある。
それを風刺してみたかった。

可愛さだけがウリのこの漫画では描くことができなかったが、
私が描きたかった話がある。

それは、

『海難事故で他国に漂着し、パンを買いにきた男が
店主に自国の通貨を出すと、
「この金では買えない、両替をしてからまた来てくれ」と言われる。
男は、両替屋を探している最中に餓死してしまう』

という話だ。


流石にママミルクのキャラを餓死させるわけにいかないので、
フリーマーケットに置き換えたが、
言わんとするところは一緒だ。


お金には、お金があるが故に
お金を使って必要を満たさなければいけないと思い込んでしまう、という側面がある。


耳掻きがあるから、という理由で
外界へほじくり出されたところで
捨てられる以外何の選択の余地も与えられない耳垢たちは無意味に摘出され、

鼻毛切りカッターがあるから、という理由で
日々、体外からのごみの侵入を守っている
鼻毛たちは根こそぎ刈り取られてしまう。


なんかの動画でホリエモンさんが『お金を介さなきゃいけないのは効率が悪い』的なことを話されていて、(うろ覚えでごめんなさい、違うかも)まさにそういうことが描きたかった。

お金のやりとりは、なくて済ませることができるならそれが1番手っ取り早い。


何にでも値札がついちまう世知辛ぇ世の中で、
貨幣制度とは、お互いの必要を円滑に満たし合うための“あり方”の一つなんだ、ということを
叫びたかったわけです。





049_おまけ

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